2011年11月14日

教科書採択について

本日は、静岡県御殿場市にて開催された富士政治大学校 政治専科の2回目の集中講座に参加しました。
様々な講義が行われる中、「教科書採択と教科書記載」についての講義が非常に衝撃的でしたので、お伝えさせていただきます。

みなさんは小学校、中学校、高等学校の教科書がどのように選ばれるかご存知でしょうか。

現在の仕組みは、4年に一回、文部科学省の教科書検定を通過した数社の教科書の中から市町村の教育委員会(県の教育委員会も指導をしています)が教科書を採択しています。

今年の夏、教科書採択(中学校)が行われましたが、今回の教科書採択の前には教育に関する大きな出来事がありました。
それは、平成18年に施行された「改正教育基本法」、そして法改正に伴い改訂された「学習指導要領改訂」です。

少し前の話になりますので、改正教育基本法の概要について説明します。
改正教育基本法は、昭和22年に教育基本法が制定されてから半世紀以上が経過し、教育をめぐる状況は大きく変化する中において、従前の普遍的な理念を大切にしながら、今日求められる教育の目的や理念、教育の実施に関する基本を定めたものです。
理念の柱として、
「知・徳・体の調和がとれ、生涯にわたって自己実現を目指す自立した人間」、
「公共の精神を尊び、国家・社会の形成に主体的に参画する国民」、
「我が国の伝統と文化を基盤として国際社会を生きる日本人」
の育成を目指すとされました。

これに伴い「学習指導要領」も改訂されました。
今回の講義で取り上げられた中学校社会科については「我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を深め、公民としての基礎的教養を培い・・・」と記されています。

では、今回採択された歴史や公民の教科書では、どのように日本や近隣諸国に関する記述をしているのでしょうか。
講義を受けていると、驚きの連続でした。
すべてを紹介することはできませんので、2点に絞って紹介します。

まずは国旗、国歌についての記述です。
先に学習指導要領において、この点の記述に触れると「国旗および国家の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ、それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること」とあります。
しかしながら、ある教科書には以下のような記載がされているそうです。

「国民の自覚を高めるために用いられるものに世界各国の国旗と国歌があります。ほかの国々の国旗と国歌を尊重することは現代世界の礼儀となっています

???
ほかの国々の国旗と国歌の尊重はわかります。しかし、日本の国旗と国歌に対する尊重はしなくていいのでしょうか?

また、領土に関する記述についても、教科書によっては、北方領土、竹島、尖閣諸島について不法占拠や日本領土についての記述が一切ないものもあるそうです

普通の感覚でいって、これはあまりにもおかしくないでしょうか。
こうした学習を経た子どもたちが将来日本を守れるのでしょうか。

もちろん、全ての教科書がこのような記載になっているわけではありません。
しかしながら、多くの教科書がこういった論調だということです。

いったい教科書選定や教科書採択はどのように行われているのでしょうか・・・大きな問題です。
この問題については、もう少し掘り下げて勉強していきたいと思います。


Posted by 日比たけまさ at 22:20│Comments(2)TrackBack(0)支援者

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この記事へのコメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
Posted by ビジネスマナーの教科書 at 2012年04月16日 12:23
いつも楽しく観ております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
Posted by 複製画 at 2014年06月14日 17:10
 

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