2012年01月31日

福岡県での調査事項

仲敬助議員、河合洋介議員とともに、福岡県にある「水素エネルギー製品研究試験センター」、「九州沖縄農業研究センター」、「両筑江川発電所」を調査しました。

始めに「水素エネルギー製品研究試験センター」を紹介します。
水素エネルギーは次世代産業のひとつとして注目されていますが、この産業の育成・集積には各種製品の低コスト化、高性能化、信頼性強化が必要不可欠です。
しかしながら、水素ガス環境下における製品試験には高額な初期投資が必要であることから、これまで国内でこうした研究試験がなかなか進められませんでした。
そこで、国、県、九州大学が協力して設立されたのが水素エネルギー製品研究試験センターです。
この施設は設立されてまだ2年たっておりませんが、現在では相当数の試験依頼が来ており、その多くは次世代自動車の一つとして挙げられている燃料電池自動車(FCV車)関連製品の研究試験だそうです。
福岡県は新産業の育成に力を入れており、特に「福岡水素戦略」は、水素エネルギー開発・普及を総合的に推進する全国唯一の取り組みとして注目されています。

次に「九州沖縄農業研究センター」を訪問しました。
ここは一言でいうと植物プラントです。
主にイチゴの太陽光利用型植物工場(周年、多収生産を目的とした研究)とレタス、スプラウト類(※)の完全人工光型植物工場が設置されていました。
イチゴ工場は一見普通のハウス栽培にみえます。
しかしイチゴは夏季の高温が苦手であり、ここでは
 〇特殊な冷却システムや外部遮光等による昇温抑制を図り、一年を通じての収穫を行う
 〇可動式栽培装置を用いて面積当たりの栽植株数を増やす
ことで、収穫物重量当たりの生産コストの3割縮減を目指した研究が進められています。
一方のレタス工場では、ハイブリッド電極蛍光管光源や培養液を用いて、人工光での栽培に適したレタス品種の選定による生産コスト3割縮減を、
スプラウト工場では、活性酸素を長く保持できる特殊な水を利用した発芽性の向上、保水性に優れた培養生地や養水分の検討による効果的な栽培管理法による高付加価値生産技術の開発を、
目指しているそうです。

少し説明が難しくなってしまいましたが、先に申し上げたとおり完全な植物工場です。
しかし、こうした取り組みによる高品質な野菜がすでに市場に出回っています。
実際の製造過程(あえて栽培過程と言いません)を目の当たりにし、新しい農業スタイルを肌で感じることができました。

最後に両筑江川発電所を訪問しました。
こちらは、かんがい排水事業として建設された江川ダムから、農業用水、都市用水、河川維持用水を放流するときに同時に発電を行うという小水力発電事業です。
11月議会において、県の農林基盤担当局長から「愛知県は農業用水を利用した小水力発電のポテンシャルが高い地域である」との発言もありました。
今後の県内における開発調査も注目されるところです。

以上、福岡県内にある3施設を調査し、様々な知見を得ることができましたので、今後の県政に活かしていきたいと思います。

※:主に穀類、豆類、野菜の種子を人為的に発芽させた新芽で、発芽した芽と茎を食用とする。発芽野菜、新芽野菜とも呼ばれ、一番イメージしやすいものはかいわれ大根。
  

Posted by 日比たけまさ at 22:05Comments(0)TrackBack(0)支援者
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